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歯周病治療

歯周病とは?

歯周病は、歯周組織全体に影響を及ぼす病気の総称です。多くの成人が罹患しており、最近では10代でも初期段階が見られることがあります。
この病気は、歯を失う主な原因とされています。35歳頃から歯を失う人が増え、45歳以降では虫歯による歯の喪失の主要な原因となります。

歯周病セルフチェック

  • 口臭が気になる
  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 歯が浮いている感覚がある
  • 朝起きたら口がネバネバしている
  • 歯ぐきが下がり、歯が伸びた気がする
  • 歯並びが変わった気がする
  • 歯磨きで血が出る
  • 歯ぐきから血や膿が出ている
  • 歯が揺れている

1つでもチェックが入った場合、歯周病の疑いがあります。
またチェックが4個以上の場合、中等度の歯周病である可能性があります。

上記のような症状がある方は、当院にご相談ください

歯周病が及ぼすからだへの影響

歯周病は口内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことが近年明らかになっています。
歯周病菌は血栓を作りやすい性質があり、それが脳梗塞や心筋梗塞のリスクを増加させる可能性があります。また、歯周病による炎症は糖尿病や関節リウマチの悪化を促進し、肺に侵入することで誤嚥性肺炎のリスクを高める可能性もあります。更に、早産や低体重児の出産リスクも上昇させます。

  • 認知症

    歯周病で歯を失うと、咀嚼機能が低下します。噛む刺激が脳に伝わらず、脳の活性化が阻害されます。脳の働きが悪くなると、認知症のリスクが高まるのです。特に近年の研究から、歯周病菌と認知症の関連性が明らかになっています

  • 脳梗塞

    歯周病菌の影響で、血管内で血栓が作られます。血栓が脳に続く血管をせき止めてしまい、脳梗塞の発症による酸素不足や脳細胞の壊死を引き起こすのです。

  • 心疾患

    歯周病菌は歯肉の傷口から血管に侵入し、血管内で血栓を作ります。心臓は全身に血液を送る働きがありますが、血栓により機能に支障をきたし、心筋梗塞や狭心症などの心疾患のリスクが高まります。

  • 誤嚥性肺炎

    歯周病菌を含む唾液が誤って肺に入り込み、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。
    特にご高齢の方や要介護者などで、嚥下機能が低下している場合は、誤嚥性肺炎に注意が必要です。

  • 糖尿病

    歯周病菌によりインスリンの働きが妨げられ、血糖値のコントロールが難しくなります。また、糖尿病の悪化で歯周病も重症化しやすいなど、相互関係が明らかになっています。

  • 低体重児出産・早産

    血管内に侵入した歯周病菌は、炎症性物質を放出し続けます。血流に乗って子宮に達すると、刺激による収縮が強くなります。子宮の収縮が原因で、早産・低体重児出産のリスクが高まります。

歯周病の原因

歯周病の主な原因は、歯垢中の細菌です。この細菌が分泌する毒素が歯周ポケットを形成し、細菌が繁殖しやすい環境を作ります。
歯周ポケット内では細菌が毒素を放出し、歯周病を悪化させます。この悪循環によって、歯磨き時に痛みが生じ、ブラッシングが難しくなります。その結果、歯周病が進行する可能性が高まります。
また、歯ぎしりやストレス、全身疾患(例:糖尿病など)なども歯周病の悪化を促す要因となります。

歯周病の進行

  1. Step01歯肉炎

    文字通り、歯肉にのみ炎症が起こっている状態です。人によってはブラッシングのときに出血することもあります。歯槽骨の吸収は起こっていないので、この段階で来院していただければ治療の負担も最小限で済みます。

    治療方法

    適切な歯ブラシの方法を学びながら、生活習慣を改善します。

  2. Step02軽度歯周炎

    歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝が形成され、歯垢や歯石が蓄積するようになります。結果的に歯槽骨の吸収(破壊)が始まってしまいます。

    治療方法

    歯に付着したプラークや歯石を取り除くスケーリングという処置を行い、口内の清潔を保ちます。

  3. Step03中等度歯周炎

    歯周ポケットが深くなり、歯の隙間が目立ってくるのが特徴です。歯槽骨の吸収(破壊)が進み、歯根の半分くらいまで骨がなくなるため歯の動揺も強くなります。

    治療方法

    歯周ポケットの奥深くに付着した歯垢や歯石を取り除くために、スケーリング・ルートプレーニングを行います。この処置は、痛みを伴う場合があるため、麻酔を使用して行うこともあります。

  4. Step04重度歯周炎

    歯ぐきの腫れが強くなり、痛みを伴うことがあります。また歯槽骨が歯を支えきれなくなり、グラつきが強くなることから食事を取るのも困難な状況です。歯の脱落リスクもあります。

    治療方法

    歯周ポケットの奥深くに付着した歯石や歯垢を丁寧に取り除きます。歯周病が重度の場合、残せる歯を保存する努力をしますが、時には将来的なリスクを考慮し、歯を抜歯することも検討されます。

当院の歯周病治療

  • ブラッシング指導

    誤った歯磨きを継続していると、どんなに頑張っても磨き残しが増え、虫歯や歯周病のリスクが高まります。当院では、患者様のセルフケアの質を向上させるために、歯磨き指導(TBI)を積極的に行っています。経験豊富な歯科衛生士が、わかりやすくアドバイスいたしますので、歯磨きに関する悩みがある方はぜひご相談ください。

  • スケーリング

    スケーラーと呼ばれる専用の器具を使用して、お口の中の歯垢や歯石を除去する処置です。細菌の塊である歯垢が歯石になると、ブラッシングでは取り除くことが難しくなります。そのため、3か月に1度程度のペースでスケーリングを受けることをおすすめします。

  • ルートプレーニング
    (重度の場合)

    歯根表面を器具を使用して滑らかにする処置を行います。歯冠は口を開けたときに見える歯の部分であり、その下の歯ぐきの中に埋まって見えない部分を歯根と呼びます。歯根は歯ぐきの中で歯槽骨と呼ばれる骨によってしっかりと支えられています。

歯周病になってしまう前に…

自宅での歯のセルフケアは非常に重要ですが、定期的な歯科医院でのクリーニングも同様に重要です。クリーニングによって口内の汚れを効果的に取り除き、早期に問題を発見し、治療を行うことができます。自宅でのケアと定期的な歯科医院でのクリーニングを組み合わせることで、健康な口内環境を維持することができます。

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